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おま〇こエルフ三姉妹 同棲生活はじめました♡
第15章 幕間:マリアの解説コーナー「命の森の教え」

「ちっ、違う違う! これは……そう! さっきオナニーしてて頭が真っ白になっちゃって、記憶がちょっと飛んでて――って、ちがっ、いっ今のなし、今のなし!」



 彼女は、顔を真っ赤にしてぶんぶん両手を振った。あんまり震えるものだから、紅茶が一滴こぼれてしまう。
 マリアは、それをいそいそと布巾で拭き取りつつ、

「で、でも、考えてみてソフィちゃん。ソフィちゃんは、自分の体のどこかが、具合が悪くて困った感じだったら、どうする?」
「え? 具合が……。そりゃ……そうね、ひとまず応急処置とかして。その後、マリア姉さんに、回復魔法をかけてもらいにいくかしら」
「うん、そうだよね。体は自分の一部だもん。困った事があったら、それこそ、親身になって手当てしてあげるよね? でも、それは他人も同じ事よ」
「え……?」
「ほら。他人は自分――でしょ?」

 マリアは、いたずらっぽく人差し指をピンと立てる。そして自分と、ソフィの方とを、チョンチョン往復させた。

「他人は、自分の体の一部も同然……だから、もし困っちゃうような人が、自分の目の前に現れたとしてもね。その人を助けてあげはしても……まさか、憎んだり嫌ったりなんて、しないほうがいいの。だって、その他人は、自分自身なんだもん。自分の体に優しくするのと同じように、他人へ優しくしてあげる……そうよね?」
「あ……あぁ、そ、そうそう。そういえば森で、そんな事を長老だか教師だかから、たくさん聞かされた気がするわ」

 珍しいことに、ソフィは自信なさげに言う。

「……ま、私でさえなかなか分からないのに、たかが人間ごときには、こんな事分かりっこないでしょうね! その証拠に、森と違って、人間界は悪徳だらけだもの! 兄貴を想って、人間界くんだりにまで助けに来てあげてる私たちとは大違い! ふんっ、まったく救いようがないわねっ」

 すぐに自信たっぷりに戻り、ソフィは楽しそうに長い金髪を梳いた。

「あ、あははは……。でもソフィちゃん、人間のみんなだって、捨てたものじゃないよ」
「そうかしら?」
「そうだよ〜。人間にだって、良心はあるもの。みんな、『ほかの人にやさしくしなきゃ』って、心のどこかでは、ちゃんと思ってるよ?」
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