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おま〇こエルフ三姉妹 同棲生活はじめました♡
第9章 お弁当と迷子
 あんな狭い部屋だけど、やっぱり自分の部屋のほうがいくらか楽だ。こんなところで寝ていると、一秒も楽に息ができない気がする。

「本当だったら、あの三人がいてくれたはずなのに」

 そんな後悔が、ぐるぐると渦巻き、泣きたくなった。

 ソフィにあんなことを聞いたら、いけなかっただろうか?

 「忘れてる」っていうけど、いったい何を忘れてしまってるんだろう? 僕が、ばかだから忘れてるのか?

 ソフィの泣く姿が、思い出される。

「泣かせちゃってごめん……。でも、やっぱり……僕は」

 同僚が近くで寝ているので、聞こえないように、ほんの小さい声でつぶやいた。

「僕は、何を忘れてるんだ? 思い出せるものなら、思い出したいよ……こんな人生以外に、何かあったっていうなら、さ……!」

 ぼそぼそ、ぼそぼそ、と、僕は、ゴキブリの足音みたいに独り言を言い続けた。

「本当に、忘れてるだけ? だたら……とっとと、思い出させて、くれよ。ソフィ……っ!」 

 僕は、いつの間にか眠りについていた。

 
 夢の中で、僕は、思い出させられることになる。

 その夢は、昨晩見た夢と同じだと、すぐに気づいた。

 けれど、昨晩よりもはるかに鮮明で、何がどうなってるのかよく分かる。それはこんなのだ。
 
 いちめん白い雪原の中に、村があって、僕はそこで暮らしている。

 今みたいに、独りぼっちじゃない。

 母や父(今世のとは違う)はもちろん、姉と妹が三人もいる。

 どんな仕事をしてたとか、どんな物を食べてたかとかは、あんまり覚えていないんだけど、一番覚えているのは姉や妹達のことだ。

 外に吹雪が吹いているある日、部屋の暖炉の周りに、僕たちと、数名の友人が集まった。

「……お前はうらやましいなぁ。こんな美人が、お姉さんや妹にいてさ!」

 と、ある時、友人がバンバンと八つ当たり気味に僕の肩を叩いた。
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