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おま〇こエルフ三姉妹 同棲生活はじめました♡
第9章 お弁当と迷子
ほんの一瞬、するどい痛みが走ったかと思うと、僕は思い切り倒れた。
「弟くん!」「兄貴!」「お兄ちゃん!」
彼女たちは、倒れた僕に殺到する。僕が流しているいっぱいの血を浴びて汚れ、三人が三人とも、大泣きしていた。
けれどもはや、僕はその体にはいない。
僕は霊? 魂? になって、脇でみんなを見下ろしているのだ。
「ぼ、僕は、死んだのか……?」
目も見えるし、音も聞こえる。
あまり死んだという感覚はなかったけれど、とにかく僕は死んだらしい。
姉と妹たちは、無事村に戻っていったけど、僕が死んだせいで、毎日悲しそうに泣いていた。
僕はずっと、死んだのに、生きているみたいに村にいて、みんなに気づいてもらえず、黙ってみんなの事を観察するしかない。
姉と、妹たちの手を握ってあげたくても、むなしく手がすり抜けるだけ。
「なんで……なんで気づいてもらえないんだ?」
僕はがっくり肩を落として、
「皆を、こんなに泣かせて……もう、僕は、二度と……!」
その言葉を最後に、僕の魂はその地上世界から消え失せた。
「……っ!」
僕は会社のオフィスで目を覚ました。
体をもぞもぞさせると、確かに、寝袋が体に当たった。別に、どこか遠い村にいるわけじゃない。
僕は、居ても立ってもいられなくなり、すぐに寝袋を脱いだ。