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第26章 不倫の始まり

私は初めての不倫をした。

私にとって不倫はある意味、夫への腹いせでもあるんだ。
夫が私を守らないから、愛さないから、だから誰かに愛されたくてその時だけでも愛してくれる人を探せばいいんだ。

その人は優しかった。
セックスをしている時は愛されていると感じることが出来た。

知り合ったのは伝言ダイヤル。
何気なくやり取りが始まり、何気なく会うことになった。
知らない人と会う。
怖さなんか感じなかった。

新幹線に乗り、都会のホテルのロビーで待ち合わせした。
ラブホテルでしか経験がない私は、ドラマのワンシーンのような待ち合わせにドキドキした。

現れたのはスーツの似合う男性。
ちょっとタイプじゃなかったけど、優しかった。