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ただ愛されたかっただけなのに
第33章 いなくなってしまった「その人」
年が明けた。
メールは来てたけど、帰ってくる内容は書かれていなかった。


月に1度、会議がある。
そこで次に行く場所が決まる。

1月は地元の営業所にいないといけないらしい。
そこには彼の天敵がいて、それが嫌で外回りに出してもらっている。
その天敵が逆に外回りらしく、その間に溜まった処理をしなきゃいけないらしい。

「寂しいなぁ…」

そう送った。

「セックスしたいだけだろ?(笑)」

「違うもん」

そんな会話の毎日。

2月になってもこっちには帰ってこなかった。
そして2月の末日。

「明日会議だから。
 その会議で場所が決まる。
 もしかしたら隣の県かもしれないけど、会える距離かな?」

「もちろん。
 会いに行くから大丈夫」

高速に乗れば会える距離だった。

「明日にはわかるのね。
 じゃ、明日連絡待ってるね」

そんなことを電話で話した。
いつもと変わらない会話。
彼の話し方。
また明日ねと電話を切った。
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