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恋を知った日
第1章 第一話
「ずっと前から、愛梨のこと好きだった」
「え?」
いつもの帰り道、唐突な告白。
同じ吹奏楽部で、電車も同じだから、よく一緒に帰っていたクラスメイトの男の子、悠。
クリクリした目が可愛くて、誰にでも優しい、いい友達だ。
そう、友達。そのはずでしょ?
あたしは冗談かと思って悠を振り返ったけど、その大きな目はいつになく真剣だった。
「愛梨、僕と付き合ってください。絶対大切にするから」
ああ、こんなセリフ。いつだったか友達が、言われて見たいなんて言ってたっけ。
だけどあたしは、全然わからなかった。
だって、悠とあたしは友達で、あたしたちの間に恋愛なんて感情なかったはずで、それなのにこんな緊張感、おかしいよ。
「やだな、冗談でしょ?」
あたしは隠しきれない動揺で、悠の目をまっすぐに見れない。
「冗談じゃないよ。ずっと好きだった」
「ごめん、あたし、恋とかよくわからない。悠とは友達でいたいよ」
そう言って、あたしは逃げた。
悠の気持ちに向かい合うことから。
そして、あたしたちがもうただの友達じゃなくなってしまったという事実から。
「え?」
いつもの帰り道、唐突な告白。
同じ吹奏楽部で、電車も同じだから、よく一緒に帰っていたクラスメイトの男の子、悠。
クリクリした目が可愛くて、誰にでも優しい、いい友達だ。
そう、友達。そのはずでしょ?
あたしは冗談かと思って悠を振り返ったけど、その大きな目はいつになく真剣だった。
「愛梨、僕と付き合ってください。絶対大切にするから」
ああ、こんなセリフ。いつだったか友達が、言われて見たいなんて言ってたっけ。
だけどあたしは、全然わからなかった。
だって、悠とあたしは友達で、あたしたちの間に恋愛なんて感情なかったはずで、それなのにこんな緊張感、おかしいよ。
「やだな、冗談でしょ?」
あたしは隠しきれない動揺で、悠の目をまっすぐに見れない。
「冗談じゃないよ。ずっと好きだった」
「ごめん、あたし、恋とかよくわからない。悠とは友達でいたいよ」
そう言って、あたしは逃げた。
悠の気持ちに向かい合うことから。
そして、あたしたちがもうただの友達じゃなくなってしまったという事実から。