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愛おしい貴方・作品SS集
第14章 ミュンヘンでの悲劇(契約的・秘書2課)
「今見た事、聞いた事は全て忘れなさい‥
でなければ、今度は貴女が同じようになるか、生きたまま臓器になるか道は2つに1つ、それが嫌でしたら沈黙を守る事です‥‥まあ話しても気が触れたと信じて貰えないでしょうが、一言でも私の耳に入れば、今言った道を辿ります良いですね?」
「ひっっ!?」
サラッと女性の頬をひと撫でし、更に恐怖を煽ってから私は立ち上がる。
陽菜さんさえ無事であれば、後は私にはどうでも良い事‥
そして私のこの性格を知っているが故に、美波がルークに手を回しているでしょう。
「・・行きましょうか・・」
縛られた女性と大量の死体を残し、私は地下から地上へと歩き出す‥
陽菜さんに使った力は微量、あまり長持ちしない為、早々に現場を後にしたい。
娼館から外に出て、陽菜さんが気付きそうなので、近くの建物の階段に下ろした。
「・・・
もう良いですよ陽菜さん」
そう言えば、陽菜さんはゆっくりと瞳を開く‥
やはり力は消えていた、あの惨劇の最中は効いていたようですけど。
「仁科さん‥‥その‥どうなったんですか?」
「やっつけちゃいました‥
もう安全ですから心配しないで下さい」
「仁科さんが?」
「ええ、どうやったかは‥‥‥秘密です」