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愛おしい貴方・作品SS集
第18章 シークレット~お忍び~(禁断背徳)
「ん? どうした?」
「えーと、そのー、朔夜叔父様の恰好は……変装なのかなって」
「そうか嬢ちゃんとは仕事……スーツ姿でしか会わんよな。だがプライベートはいつもこんなもんだぞ、俺にだって個人趣味ってもんはある」
「そ、そうだ……じゃない、そうですよね」
「いつまで敬語が抜けないんだか。俺だけだよな敬語なのは」
「そんなつもりはないんですけど仕事で会うクセなのかも」
基本的に朔夜叔父様と会う時は仕事絡みが多いから……なんて言ったらダメだよね? ほら一番多いのは会長室なのであまり態度を崩せないのよ、もしなにかあった時に朔夜叔父様って言ってしまいそうで敬語が抜けないの。そう、暁さんの時に無意識ながら『遠藤さん、朔夜叔父様』と呼んでしまってからまた気を付けるようにはなったとは思う、私もつくづく懲りないよね。
「嬢ちゃんだってラフだろ」
「早乙女邸ではこんな感じです」
「誰に似たやら」
「やっぱり……会長?」
「頼むからそこは似ないでくれ、せっかくの姪っ子がジーンズとは……。俺的には可愛く着飾っているほうがいい」
「でもお嬢さまみたいな恰好で外なんてムリ」
「お嬢さまだろうに……」
「こだわりがなくて……」
あ、あれ? 朔夜叔父様はハンドルに手をかけて深いため息、私そこまで変なこと言ったかな?