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愛おしい貴方・作品SS集
第19章 シークレット~裏~(禁断背徳)

「はぁ、見つかったか」
「どうしよう」
一応ほら私は会長側で朔夜叔父様を糾弾したわけだから、一緒に居るのを見られるのは不味くない? と思っても時すでに遅し、五十裏さんがこっちに向かって歩いて来るよ、言い訳考えたほうがいいよねこれ。
「これは意外な場所に意外な人物ですね……お嬢さま」
「……お久しぶりです五十裏さん、外でお嬢さまは止めて貰えませんか?」
「それは失礼、そしてお隣は……もしかして社長!?」
「なんだ文句があるのか?」
「いえいえ、ただ私的にお会いすることは無いので、まさかそんな恰好とは思いませんでしたよ」
「余計なお世話だ!」
どうやら見つかったのは私のほうみたい、五十裏さんの驚きからして朔夜叔父様には気づいてなかったんだね。というよりこれを見て気づけるほうが凄いとは思う……紀永と同じように。
「ですがよろしいんですか?」
「プライベートで姪っ子を連れ出してなにが悪い、会長には言ってあるぞ」
「プライベート……ね」
「含まんで言いたいことがあるならさっさと言え」
「俺的には会長と交流がないものと思っていましたよ」
「切って切れるものでもなし、それはお前がよく知っていると思っていたが五十裏?」
「……それなりには」
「そこで逃げるか? で、なんでお前がここに居る?」
そ、そうだよね、五十裏さんが居る理由それは私も知りたい。
「なんでと言われましても普通に家族サービスですが」
「は!?」
「へ!?」
「ずっとヒマなしでしたんで、この機会に家族を優先して悪いですか」
「家族……結婚してたんだ」
「五十裏か? 嫁に子供三人だぞ」
「うそぉー」
まさかのまさか私は独身だと思ってたよ、五十裏さんの概略は入社前に聞いてたけど家族構成までは聞いてないし。これはもう一度は山さんに聞いたほうが良さそう……家族構成も含めて。

