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愛おしい貴方・作品SS集
第19章 シークレット~裏~(禁断背徳)


高橋は流石に不味いと嬢ちゃんの元から離れたが……。

「どこに行きます社長?」
「なんでお前と一緒に行かんとならん?」
「一緒に離れたんですから道連れかと俺は思っていましたが?」

冗談だろ、表向きならば五十裏とつるむがプライベートなんてどれくらい前の話だ?

(これがガキの頃はそれなりに交流はあったとは思うが五十裏を継いでから一度もないぞ)

五十裏からみればまだ遠藤のほうが可愛げがあるってもんだ、普段はこう飄々としているから気づくヤツは少ないんだろ……五十裏の裏の性格に……。

「家族の元に帰れ、俺は一人でいい」
「分かりました」
「……はぁ、ようやく行ったか」

ああは言ったがさてどこに行けばいいものやら。俺的には欲しい物などあまりない、外向きは特定の店で生活は近くの商業施設かハウスキーパー頼み、これで買いたい物なんてないだろうよ。

「これがホームセンターだったらもう少し見る物があるんだが……」

社長なんぞやってはいるが俺は根本的に技術屋だ、部品や配線のほうに興味が沸く。今でも少ない時間を利用してまで商品カタログをよみふけるほどには技術屋魂は衰えちゃいない、今後もあるんだ最新の情報は仕入れたいだろ?
そんな事を考えながら俺はあてもなく店内をさまよう、多少なりとも興味を引く物がないかと適当に見ながら……。
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