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愛おしい貴方・作品SS集
第9章 あの日の夜の真実(契約的束縛)

(さて‥どういう誘い文句が有効ですかね‥‥)
あれでも若手代議士と呼ばれる男、そう簡単には動くまい‥
だが、人間とは誘惑に弱いもの、そこを攻めるべきか‥‥
応接室に通され、窓から庭を見ていたら、刀谷本人が漸く応接室に入って来た。
「ふん、意外なのが来たな‥」
「刀谷様には、夕刻のご無礼のお詫びを致したく‥
これは主催ではなく私の独断‥‥」
「霧斗の部下が独断?
アイツが部下の裏切りを黙って見過ごすと?」
その言葉に、私は何時もの作り笑顔でやんわりと笑う‥
「Cross selsという組織で言えば、主催より私の方が階級は遥かに上‥
主催の命を聞かなくても、私の独断で好きに出来ます‥夕刻の女性すらも‥‥」
「ほう、あの女か‥」
食い付いた‥これは簡単に誘いに乗るかも知れない。
「あの怪我です、もう商品価値はありません‥
最悪廃棄‥その前に、なかなか言う事を聞かないあの女性を、刀谷様が屈服させたいとは思いませんか?」
「面白い取引を持ってきたな‥仁科だったか‥」
「傷を付けたのは刀谷様です、売れ残る商品ならば、リサイクルという手もありますでしょう?
タダ同然の女‥欲しくはありませんか刀谷様?」

