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愛おしい貴方・作品SS集
第9章 あの日の夜の真実(契約的束縛)
上手く刀谷だけを屋敷の外に連れ出し、停めてあった車に乗り込み、湾岸線までひた走る。
この辺りで、何処が一番人が来ないか?
夜の湾岸線‥倉庫街は荷物の搬入も無く無人、そう踏んだ為‥‥
30分程走り、車は倉庫街に‥
軽く人の気配を探って見たが、やはり人気は全く無い。
適当な倉庫の前で、私は漸く車を停めた・・
「この先になります」
「ああ‥‥」
車を下り刀谷を連れ立って、倉庫の中ではなく、倉庫と倉庫の間の裏側へと案内‥
これが私の本当の目的‥‥
「・・此処か?」
「ええ・・・」
辺りを見渡す刀谷、だが女も人も誰も居ない場所。
「どういうつもりだ?
女すら居らんだろうが!?」
怒る刀谷に対し、私は冷静を装っては‥いる。
「・・・
そうですね、誰も居ない‥
何故なら、廃棄されるのは刀谷‥貴方だからですよ‥‥」
「貴様・・・」
危険を感じたのか、体格にモノを言わせ、私に襲い掛かろとする刀谷‥
だが私は、突進して来る刀谷を、片手だけで押さえ付け地面に転がした。