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愛おしい貴方・作品SS集
第13章 ベルリンでの裏事情(契約的・秘書2課)
「普通は人それぞれです悠人、私達じゃ無いんですから、過ぎれば‥‥壊れちゃいます、悠人は知っている筈」
「・・・
そう‥そうですね‥
すみません、本当に余計な事をしたようです」
日本で‥無数に壊れていく女性達を見て来た筈なのに、私もまだまだ人間性が足りない。
美波と一緒のこの1年、随分と人らしくなった‥そう思っていたのに、私はまだ盟主の方が強いよう。
「分かってくれれば‥
雲母さん、見た目より分別がありそうですし、それに期待します‥
それと、陽菜ちゃんを虐めたら、悠人でも許しません」
「くすっ‥
彼女は美波のお気に入りですね」
「・・・
妹みたいな感じ‥
私は施設で育ちましたから、本当の親兄弟というのを知らない、だから陽菜ちゃんを見ていて可愛いって思っちゃうんだと思います」
「・・・美波・・・」
保護施設で育った美波は、親の愛情や兄弟姉妹というのを知らず育っている。
こんな私ですら、親の愛情というのは理解出来るというのに、美波の育った環境‥
逆に、そこに美波らしさがあるとも言いますが。
だからこそ、絶えず側に居て安心させたい私の思い‥
こういうのは、人らしくなったと思いますね私も。