この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
裸身
第5章 志願者
官能的--の主宰者は40代の、一見して冷ややかな感じの男性で………
『来るんじゃなかった!って、後悔してますね?』
挙動不審な律子を見るなり発せられた言葉だった。
『話をしてみて、それからどうするか決めては如何ですか?あ、申し遅れました、官能的SMの主宰をしております、古川直人(ふるかわなおひと)と申します。』
『岡田律子です……』
『はい、それでは岡田さん。少し、お話をしましょう。まず、経験はありますか?』
『あの…、その前に、名前なんですが……』
『実名が基本です。仮名は危険ですからね。よほどのことがない限り仮名にはしません。それでも、その方の本名は把握します。』
『はあ…』
『実名だから、お互いに守らなくてはいけないものが出てきます。嘘の名前では、双方、何があっても泣き寝入り、でしょ?実名は安心の証だと思ってください。どうですか?』
『わかりました。少し安心しました。』
『では、話を戻しますよ。経験は?』
ぽつりぽつりと律子は話し出した。
結婚する前、10年程前のことです………
当時付き合っていた彼の友人に、SMを強要されました。私の彼も興味津々で、その男に私はあずけられました。
私も、興味はありました。でも………
愛情もなく、好きという感覚もない人に、フェラなどを強要されるのは辛かったし、何より、輪姦されそうになった時は、絶叫して拒みました。
そして、彼は私を非難し、結局は別れたんです……
『貴女は、何がしたかった?何が大事だった?』
『………』
『いいですか、このまままた興味だけで始めてしまうと、同じ気持ちになり、辛くなりますよ。』
『ご主人を愛してる?』
『はい…』
『セックスは嫌い?』
『いぇ、嫌いではないです。』
『満足してる?』
『してません……』
『希望を話してもいないね?』
『はい……』
『出直して来なさい。』
『…………』
『あなたのこと、少しわかりました。』
『来るんじゃなかった!って、後悔してますね?』
挙動不審な律子を見るなり発せられた言葉だった。
『話をしてみて、それからどうするか決めては如何ですか?あ、申し遅れました、官能的SMの主宰をしております、古川直人(ふるかわなおひと)と申します。』
『岡田律子です……』
『はい、それでは岡田さん。少し、お話をしましょう。まず、経験はありますか?』
『あの…、その前に、名前なんですが……』
『実名が基本です。仮名は危険ですからね。よほどのことがない限り仮名にはしません。それでも、その方の本名は把握します。』
『はあ…』
『実名だから、お互いに守らなくてはいけないものが出てきます。嘘の名前では、双方、何があっても泣き寝入り、でしょ?実名は安心の証だと思ってください。どうですか?』
『わかりました。少し安心しました。』
『では、話を戻しますよ。経験は?』
ぽつりぽつりと律子は話し出した。
結婚する前、10年程前のことです………
当時付き合っていた彼の友人に、SMを強要されました。私の彼も興味津々で、その男に私はあずけられました。
私も、興味はありました。でも………
愛情もなく、好きという感覚もない人に、フェラなどを強要されるのは辛かったし、何より、輪姦されそうになった時は、絶叫して拒みました。
そして、彼は私を非難し、結局は別れたんです……
『貴女は、何がしたかった?何が大事だった?』
『………』
『いいですか、このまままた興味だけで始めてしまうと、同じ気持ちになり、辛くなりますよ。』
『ご主人を愛してる?』
『はい…』
『セックスは嫌い?』
『いぇ、嫌いではないです。』
『満足してる?』
『してません……』
『希望を話してもいないね?』
『はい……』
『出直して来なさい。』
『…………』
『あなたのこと、少しわかりました。』