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裸身
第2章 されるままの女
全裸には決してしない。

肌が透けて見えそうな襦袢をぎりぎりまではだける、そこまでが限界。

見えそうで見えない、その加減が異常に興奮する。まるで、性欲を最大限に煽るかのよう。

その日も、サイレントムービーさながら、それは行われた。

綺麗にアップした髪を、無造作に主は掴み、妻を柱に引き寄せた。

日本手ぬぐいでさるぐつわをして、乱暴に長襦袢の上から乳房を掴みあげ、片方の手で、襦袢の袖を引き裂く。

主は鬼のような形相、妻は潤んだ瞳で、被虐におののきながらも悦に入っている。

言葉は皆無。

シュッ、シュッと、麻縄を扱く音が、リズミカルに響く。
おそらくは、その麻縄は妻の身に纏わせるのであろう。


間もなく、その行為は始まった。

顕わになった細腕、はだけられた胸を容赦なく締め上げる。

腕に食い込む麻縄は、乳房をも締め付け、いびつな盛り上がりを作る。

被虐に悦ぶ乳房の先端がみるみる隆起するのを確認したのだろう。主は、ニヤリと笑みを浮かべ、次の瞬間、冷たい視線で先端を見定めると、思い切り弾いた。

瞬時に反応した妻の躯はのけ反り、ビクビクッと震える。

主の行為は、一度では終わらず、何十回と弾き続けた。片方の先端のみ行われ、片方は、指が食い込むほどの力で掴みあげている。

妻は、止むことのない行為に、一筋の涙を流す。


(当たり前だ!そんなことしたら痛くて痛くて涙も出るさ。)

俺はそう思ったのだが、実は違うということを、間もなく知ることとなる。


縛りかけの縄を締め直し、その縄は、乳房のすぐ下を這い、両腕と共に締め上げられた。

上下に巻かれた縄は、次に、三分割。腕の上下の縄を腋の下から通した縄で一つに絡め縛る。胸も、両乳房の間で絞る。

どれ程のきつさ、苦しさ、激痛か……
俺には痛々しく見えるのだが、妻は、さるぐつわの手ぬぐいを濡らし、更に滴らせている。


主は、片手で首を絞め、散々嬲り尽くした先端を、今度は捻り潰しにかかる。

悲鳴を堪え、主を見つめ続ける妻の足元に、ポタポタと滴るものを俺は見つけ、唖然とした。




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