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裸身
第7章 挑発
『ありがとう。ごめんなさいね…』

『いえ、大丈夫ですよ(笑)』
翔の企みは、この時から始まったのかもしれない。

『ほんとはこの駅で降りるはずじゃなかったんでしょう?』

『まあね、でも、何処に行こうとか決めてなかったから、別にいいですよ。』

『えっ…?』

『えっ?』

『実は…私も…』

『(笑)あは、そうなんだ。じゃあ、お礼に飯、奢ってくださいよ(笑)』

『あ!そ、そうよね、お礼しなきゃ!』



二人は、イタリアンレストランへと入った。

『ところで、お名前聞いてなかったわ。私は仲丸悦子です。』

『悦ちゃんね!俺は東雲翔(しののめしょう)18歳、高3の受験生。』

『高3?大学生かと思ったわ。』

『ねぇ、デートしない?今日一日。』

『は?彼女いないの?』

『うん。いない、今はね!年上がいいんだ、俺。いるでしょ、世の中には10も20も年上の彼女や奥さんを貰う男もさ(笑)そして年下の男を旦那にする女もね!』

『解らないわ、女なんて、化粧で顔は誤魔化せても躯は正直よ。』

『熟女に憧れる男はいっぱいいるんだよ?知らないの?』

『話でしか知らないわ。』

『ふ〜ん。で、どこ行く?あ、それとも、彼氏に申し訳ないとか?』

『居ないわ、彼氏なんて…』

『だろうね!そう思った。』

『…だろうね、って……』

『さあ、お腹も満足したし、行こっ!』

『え、あ、うん…』



『あ!遊園地で観覧車に乗ろうよ!』


密閉されたその空間で、悦子は青ざめてしまうことになる。




歯車は、翔の意のままに動きはじめた………






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