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裸身
第7章 挑発
残りのコーラをゴクンと飲み干し、翔が悦子の隣にチョコンと座った。


ぅわっ!

ドキドキ ドキドキ…

ドキドキ ドキドキ…


『ねぇねぇ、性欲と理性が格闘してるでしょ?』

あっけらかんと凄いことを言い放つ翔はケラケラと屈託無く笑う。


近づく翔の身体が、悦子をますます上気させる。

何故、弟より下の歳の男に動揺してるの?
嘘!私、ときめいてるっ?!
ダメ!気付かれたらどうする気?
ほら、私!しっかりして!


『シャ…シャワー浴びてくるわ!』

やだ…私、何言ってるの?
抱いて欲しいって思われちゃう…!

『汗臭いのが嫌なだけで、と、特別に…意味なんて、な、無いからねっ!』


『俺、なんにも言ってないよ?(笑)何をそんなに焦ってるのぉ?悦ちゃん(笑)』


墓穴を掘った?
見透かされた?

翔のペースに嵌まってしまう……


『汗流して来るんでしょ?早く行っといでよ(笑)』


『わ…わかってるわ!だいたい、ここは私の家よ!』

『うん、知ってる。俺ん家じゃないよ。』


やだ…あたし…何、訳のわかんないこと言ってるの?

逃げるようにバスルームに急いだ。

シトラスの香りが広がっても、心は落ち着かない。
ソープで滑る躯が熱く疼き出していた。
自分の手が触れるだけでも躯のあちこちがビクビクと反応してる……

シャワーを強くして、頭から、ゲリラ豪雨のように浴びた。

お願い!気持ち、落ち着いて!




下着をしっかと身につけリビングに戻ると、テーブルにあった残骸は綺麗に片付けられ、翔の姿はなくなっていた。


『帰っちゃったんだ…』


今更ながら、顔を赤くして、翔に何かを期待してた自分が恥ずかしくなった。


『バカね、あたし。あの子から見たらあたしはおばさん。そんなこともわからなかったなんてね(笑)』

独り言をブツブツ呟き、深く息を吸い込んだ。



下着を外し、バスローブを羽織り、冷蔵庫からシャンパンを取り出した。




『あぁ…やっぱり……』


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