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裸身
第7章 挑発
旅行しようかな…


夜になるのが怖かった。
ひとりぼっちで朝を迎えるまでの時間は苦しい。

せめて、ここに居なければ何とかなる…そう思っていた。


ふらりと旅に出た。目的のない旅…

旅先で、生まれて初めてナンパなんかされて、
あー、隙だらけなんだなって思った。


ホテルで、まじまじと自分の躯を見た。


多分、そこそこ綺麗な肌よね?

そこそこ形のいい乳房?

張り出したヒップ、下がってないわよね?

贅肉、気をつけよ。まだ大丈夫、括れてるわよね?ウエスト。


『翔……』



「挑発してんの?」
「その躯に惚れた。」
「俺のここ、鎮めてよ。」



『ふっ…(笑)』

『挑発するわよ。』
『もっと惚れさせるわ。』
『鎮めてあげるわよ、でも、もっともっと元気になっちゃうかもよ?』



帰ろう!

ホントに悪戯だったかもしれない。
もう覗いたりしてくれないのかもしれない。

でも、あなたを踏み台にして、凄く凄ーく魅力的な女になってやるわ(笑)






3日ぶりの我が家に戻ったのは、もうすぐ日が変わる頃。

あまりの暑さに、窓を全開にして、クーラーの代わりに扇風機をつけた。



シャワーを浴び、髪をアップにひとまとめにし、ミネラルウォーター片手に、バスローブ姿でバルコニーに出る。


『さすがにもうこの時間じゃ、覗いてないわよね。んー、暑い。』

ゴクゴクとミネラルウォーターを飲み干して部屋に戻った。




『ふんっ(笑)やっぱり開けっ放しですか(笑)』

翔は見ていた。
部屋に明かりが点らないのは、きっと出張でもしてるんだろうと思っていた。

そして、やっと明かりが点いたと思ったら、いきなり全開。

『無防備な悦ちゃんらしい(笑)』






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