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裸身
第7章 挑発
『悦ちゃん?』
『………』
『俺の勝ち(笑)』
『どうして…あたし…』
もう会話なんか要らない。
悦子を抱き寄せる。
悦子の鼓動が激しく翔の身体に響く。
『顔、上げて。』
『無理よ……』
『ちゃんと見せて。』
『ほんとは笑ってるんでしょ?』
『笑わないよ。俺は悦ちゃんに魅了されたんだ。』
『からかわないで。』
『本当さ。最初に悦ちゃんを見た時はそりゃあ驚いた。すげー大胆で。でも、前にここに来て解ったんだ。』
『何が?』
抱きしめた手を離し、悦子をバルコニーに誘(いざな)う。
『見てごらん、あそこが俺ん家。窓が少しだけ見える?俺の部屋さ。』
『あれ?』
悦子が指をさした。
『そう。見えるのは、リビングだけ。それもソファーが半分とガラステーブルだけだよ。悦ちゃんの言う通り、この部屋はほとんど、向こうからは見えないんだ。』
『騙したの?!からかって面白かった?!』
『怒らないでよ。でも、悦ちゃんの行為はピンポイントで丸見えだった。挑発してる!って思ったよ。俺の部屋に向かって、わざとしてるように見えた。』
『そんなこと、するはずないじゃない!第一、翔のことなんか知らなかったわ!』
バルコニーから部屋へ戻った悦子は激しく後悔していた。苛立ちが滲み出ている。
追うように悦子のそばに来た翔が、深いため息をつく。
『何で私があなたなんか…』
『俺なんかって、どういうことだよ!』
悦子の左手を掴むと、翔はまた同じ言葉を吐いた。
『えっ!俺なんかってどういうことだよ、じゃあ、この腕のこれは何なんだ?』
『こ…これは……からかったのよ!もし見てたらここに来るだろうって!』
『はあーん。来たらどうするつもりだった?さあ、俺は悦ちゃんの思惑通り来たよ。で?』
『………』
悦子の目に光るものがあった。滴になってこぼれ落ちる。
『悦ちゃん……』
『………』
『俺の勝ち(笑)』
『どうして…あたし…』
もう会話なんか要らない。
悦子を抱き寄せる。
悦子の鼓動が激しく翔の身体に響く。
『顔、上げて。』
『無理よ……』
『ちゃんと見せて。』
『ほんとは笑ってるんでしょ?』
『笑わないよ。俺は悦ちゃんに魅了されたんだ。』
『からかわないで。』
『本当さ。最初に悦ちゃんを見た時はそりゃあ驚いた。すげー大胆で。でも、前にここに来て解ったんだ。』
『何が?』
抱きしめた手を離し、悦子をバルコニーに誘(いざな)う。
『見てごらん、あそこが俺ん家。窓が少しだけ見える?俺の部屋さ。』
『あれ?』
悦子が指をさした。
『そう。見えるのは、リビングだけ。それもソファーが半分とガラステーブルだけだよ。悦ちゃんの言う通り、この部屋はほとんど、向こうからは見えないんだ。』
『騙したの?!からかって面白かった?!』
『怒らないでよ。でも、悦ちゃんの行為はピンポイントで丸見えだった。挑発してる!って思ったよ。俺の部屋に向かって、わざとしてるように見えた。』
『そんなこと、するはずないじゃない!第一、翔のことなんか知らなかったわ!』
バルコニーから部屋へ戻った悦子は激しく後悔していた。苛立ちが滲み出ている。
追うように悦子のそばに来た翔が、深いため息をつく。
『何で私があなたなんか…』
『俺なんかって、どういうことだよ!』
悦子の左手を掴むと、翔はまた同じ言葉を吐いた。
『えっ!俺なんかってどういうことだよ、じゃあ、この腕のこれは何なんだ?』
『こ…これは……からかったのよ!もし見てたらここに来るだろうって!』
『はあーん。来たらどうするつもりだった?さあ、俺は悦ちゃんの思惑通り来たよ。で?』
『………』
悦子の目に光るものがあった。滴になってこぼれ落ちる。
『悦ちゃん……』