この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
裸身
第7章 挑発
『悦ちゃん?』

『………』

『俺の勝ち(笑)』

『どうして…あたし…』



もう会話なんか要らない。

悦子を抱き寄せる。

悦子の鼓動が激しく翔の身体に響く。

『顔、上げて。』

『無理よ……』

『ちゃんと見せて。』

『ほんとは笑ってるんでしょ?』

『笑わないよ。俺は悦ちゃんに魅了されたんだ。』

『からかわないで。』

『本当さ。最初に悦ちゃんを見た時はそりゃあ驚いた。すげー大胆で。でも、前にここに来て解ったんだ。』

『何が?』


抱きしめた手を離し、悦子をバルコニーに誘(いざな)う。


『見てごらん、あそこが俺ん家。窓が少しだけ見える?俺の部屋さ。』

『あれ?』
悦子が指をさした。

『そう。見えるのは、リビングだけ。それもソファーが半分とガラステーブルだけだよ。悦ちゃんの言う通り、この部屋はほとんど、向こうからは見えないんだ。』

『騙したの?!からかって面白かった?!』

『怒らないでよ。でも、悦ちゃんの行為はピンポイントで丸見えだった。挑発してる!って思ったよ。俺の部屋に向かって、わざとしてるように見えた。』

『そんなこと、するはずないじゃない!第一、翔のことなんか知らなかったわ!』

バルコニーから部屋へ戻った悦子は激しく後悔していた。苛立ちが滲み出ている。


追うように悦子のそばに来た翔が、深いため息をつく。

『何で私があなたなんか…』

『俺なんかって、どういうことだよ!』

悦子の左手を掴むと、翔はまた同じ言葉を吐いた。

『えっ!俺なんかってどういうことだよ、じゃあ、この腕のこれは何なんだ?』

『こ…これは……からかったのよ!もし見てたらここに来るだろうって!』

『はあーん。来たらどうするつもりだった?さあ、俺は悦ちゃんの思惑通り来たよ。で?』

『………』

悦子の目に光るものがあった。滴になってこぼれ落ちる。

『悦ちゃん……』





/96ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ