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裸身
第7章 挑発
翔とは20cm以上も身長差がある。見上げる悦子の顔は、叱られた幼子が許しを乞う様にも見える。


『可愛い…』

『翔くん…』

『可愛いよ、悦ちゃん。』

少しばかり屈み、悦子のおでこにキスを落とす。

ビクッと躯が強張る悦子を感じた。


『ちゃんと、貰いに来たよ。いいね?』

悦子は言葉無く頷いた。

悦子を抱き上げ、そのまま寝室へ……

恥ずかしいのか、首に回した悦子の両腕に力が入り、顔は翔の胸に押し付けられている。


『大人の女には見えないな(笑)少女みたいだ(笑)』
翔には悦子のしぐさのひとつひとつが可愛くて仕方がない。

ほの暗い部屋の、一人で眠るには大き過ぎるベッドにそっと降ろす。

バスローブの合わせをしっかり握り締め、目をきつく閉じたまま顔を背ける悦子を見下ろしながら、翔はシャツを脱いだ。



悦子は可愛いというより美人顔だし、キュートというより男好きする妖艶な体つきなのだが、恥ずかしがる様子やしぐさが生娘のようで、アンバランスさに翔はそそられていた。



悦子の横に添い寝をするように寝転ぶ。

何をどう思っているのか、悦子は仔犬のようにプルプルと震えている。

『悦ちゃん…』

悦子の長い黒髪を撫で、頬に手をやる。

『キスしてもいい?』

頷く悦子は、若い翔に気後れしているのだ。
今更バージンでもあるまいし、そこそこ男性経験もある。
しかし
こんな若い子に躯を間近で見られ、触れられることに抵抗がない方がおかしいと思っているのだ。


翔は恥じらう(と思っている)悦子がたまらなく愛おしい。

悦子の耳たぶのピアスをそっと外し、かすかに触れるようにキスをする。

悦子の首がすくむ。

『ん…アァ…』





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