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裸身
第8章 架空の世界の中で
一旦家に帰ったあたしは、とにかく何も考えないようにして、一ヶ月後家に帰った時に困らないよう、保存食と飲料を揃え、衣類と貴重品等を旅行鞄に詰め込んだ。


今夜の食事からスタート。

長い長い住み込み生活が始まる。気が重かった。



永岡龍谷の家は木造の一軒家。外見と、通された部屋は、ごく普通の木造一軒家だったから、あたしの部屋だよと通された部屋にびっくりした。

用意された部屋は2つ。ひとつはフローリングでキュートな部屋。大きさは8畳くらいかな?お姫様用?みたいにかわいいベッドがあった。

もうひとつは、檜の香り漂う純和風の部屋。
和箪笥には着物が入っていて、木の枕にふんわりとした布団がたたまれている。部屋の隅に三面の鏡台は和そのものの風情があった。


『和か洋かは、最初は俺が決める。慣れて来たら瑠美子にまかせる。』

(瑠美子だって!瑠美ちゃん呼びも寒気を覚えたけど、もう!何様のつもり?!さんくらいつけろっ!ての!)



『今夜は何をお作りすれば?』

『まかせるよ、2時間後に飯にしてくれ。』


何が好きで何が嫌いかもわからない。

あー、いきなり減額の予感……

もう、最終日にマイナスになっていないことを祈るのみだわ………


生姜焼きにしちゃえっ!
もう知らないっ!




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