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裸身
第8章 架空の世界の中で
『君はエッチ目的で家政婦になった?』


鮭のムニエルをつつきながら永岡が言った。


『えっ?あの…美味しくないですか?……』


『いや、旨いよ。そうじゃなくて、君が家政婦になった目的に興味があるだけ。で?』


『…は…い…。実はそう…』

『やっぱりね。独身で年収いくらで、みたいな条件を出したって聞いた時から、おもちゃになりたいんだなって直感した。』


『すみません…!』

『いや、いいさ。だが、もう、次の男は居ない。残念だね。』


『………。』


『今夜、来客があるんだ。すまないが酒の用意をしておいてくれないか?』

『はい、龍谷さま……』

『ん?寂しそうだね?男が欲しい?』

『いえっ、そんな……』


『心配はいらない。君を壊すって、置き手紙読んだだろ?ちゃんと壊れるまで逝かせてあげるから。さあ、酒の用意に取り掛かってくれ。』

『はい、龍谷さま。』


来客が帰ったら、あたしはまた夕べのような悦びに包まれる。
気持ちが高揚し、ジュン…と秘部を湿らせていた。


永岡は、和室で人と会うから、それに見合う酒席と服装を指定した。

あたしは和服、といっても自分で着れない悲しさよ、二部式着物に着替えて割烹着を纏った。

煮凝りを作る時間はない。だし巻き卵とイカと葱の酢味噌和え、茄子の煮浸しを用意して、冷酒と燗酒の支度をした。



ガラガラガラ……



来客。



迎えに出たあたしは愕然とした…………







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