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暁の星と月
第3章 暁の天の河
それから数日間、大紋は決して暁を外に出そうとはしなかった。
通いの家政婦と料理人にも必要最小限の仕事が終わると家に帰した。

…1日の大半、広い家には大紋と暁二人だけしかいない。
暁はそのことを不審に思い大紋に尋ねた。
「…どうして外に出ては行けないのですか?…もう身体は大丈夫です」
…アルフレッドに会いたいのだと訴える暁の可憐な唇を優しく…しかし決して逃さないように抱き締めて奪う。
「まだダメだ。…暁のここは、馬に乗れる状態じゃないだろう?」
そっと暁の肉付きの薄い双丘を撫で下ろす。
暁は顔を赤らめ、大紋を睨む振りをする。
「…だって…春馬さんが…」
彼は初めて結ばれた夜から1日たりとも暁を離そうとはしなかった。
毎晩、男は暁の身体を求め、奪い、そして甘く痺れるような快楽をまだ未熟な少年の身体に植えつけていったのだ。
快楽に弱い身体に次第に変えられてゆく暁に、色事に長けた逞しい歳上の男を拒める筈はなかった。
「…僕が暁を可愛がりすぎるのがいけないんだ…ごめんね。…僕を嫌いになる?」
上目遣いで熱く見つめられ、暁は小さく首を振る。
…快楽もだが、優しさと溢れるような愛情を与えてくれるこの美しい男を嫌いになれる筈がない。
暁は小さく首を振る。
「じゃあ、僕を好き?」
「…好き…ですよ…」
恥じらいながら答える少年の唇を貪る。

そこからはなし崩しだ。
爛れるような愛欲の日々が始まった。

自室でラテン語の課題を大紋に見て貰っていたのに、気がつくと暁は、机の上で犯されていた。
「…いや…こんなところで…はずかし…」
激しく抵抗した暁の手を取り、くちづけする。
「…暁が欲しくて欲しくて我慢出来ないんだ…お願いだ…」
切ない目をして懇願されると、突き放すことなど出来なかった。
涙ぐんで見つめ返す暁に大紋の肉欲は一気に爆発する。
大紋は机の上のテキストやノートを払い落とすと、暁を抱き上げ、机の上に押し倒す。
「…ああ…っ…い…や…っ…!」
シャツをたくし上げ、透き通るように白い肌に浮かぶ咲き初めたばかりの二つの乳暈を口に含む。
「…んんっ…!」
連日連夜、男に愛撫されている乳暈は触れられただけで痺れるような快感が身体の奥底から湧き上がるようになってしまった。
その口惜しさと切なさと自分の身体の浅ましさから、暁は瞼を閉じ、涙を流す。
透明な涙は、愛撫する大紋の手をも濡らした。
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