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暁の星と月
第6章 その花のもとにて
大紋は荒々しく暁の唇を押し開き、その舌先で白い歯列を割り、口内へと浸入する。
暁は男のくちづけに応えまいと、唇を閉じようとしたが、男の肉厚な舌は奥で縮こまる暁の薄い舌をあっという間に捉え大胆に絡め、千切れるほど強く情熱的に吸う。
口内のあらゆる場所を蹂躙され、暁は息も絶え絶えになる。
だが、その黒く美しい瞳は既に欲情に潤み、紅く染まった唇は、発情の溜息さえも漏らしてしまっていた。
そんな暁の濡れた唇を指でいやらしくなぞると、大紋は甘く残酷に命令する。
「…さあ、暁。…君のこの綺麗な唇で、僕のものを咥えてくれ」
暁は怯えるように必死で首を振る。
「…でき…ない…こんな…人がきたら…」
温室は皆が集まる庭園の最奥にある。
滅多なことではここに足を向ける人もいないだろうが、皆無ではない。
万が一、こんな姿を見られたら…身の破滅だ。
だが、大紋は全く動じない。
「…大丈夫だ…今頃、会場は二人の祝賀ムードで一杯さ。こんな場所に足を踏み入れる粋狂な奴はいない。
…もし、見られたとしても…僕は構わない」
…君を連れ去り、どこか遠くに逃げるだけだ…
と、夢見るような熱い吐息交じりの声で囁くと、上気した耳朶を強く噛み、再び命じる。
「…暁…やるんだ…」

暁は、熱に浮かされたように大紋を見る。
非情な命令を下す男は、なぜにこんなに美しく、冷たく…そして、誰よりも甘やかで淫らな快楽を与えてくれるのだろうか…。

ゆっくりと冷たい石畳に跪き、震える手で大紋のベルトを外す。
スラックスの前立てを開き、男の牡を取り出し…
その余りの長大さと熱さと硬さに、思わず溜息が漏れる。
暁はうっとりと、大紋の雄々しく兆している牡を愛しげに撫で摩る。
「…ああ…すご…い…」
淫らに紅く染まる形の良い唇を開き、男の凶暴なまでに猛り狂う牡を頬張る。
暁のベルベットのような熱い口内に包まれ、大紋は思わず低く呻いた。

暁の口淫は巧みだ。
嫋やかな繊細な舌の動きと口蓋をも使い、男の牡を刺激し、更に大きく育てる。
今や暁は口淫に夢中になり、男の凶器のように昂まり脈打つ牡を余すところなく舌を使い、唇で締め付けるように愛撫し、大きすぎて届かないところはその華奢な細い指で擦り上げる。
「…君は相変わらず、口淫が上手いな…この淫乱め…」
男が冷たく…しかしその手は優しく暁の髪を撫でながら情欲を滾らせて呻く。





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