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暁の星と月
第12章 堕天使の涙
それから暁は、月城に熱く多量の牡液をしたたか浴びせられ、意識を失うほど極めながら月城の腕に抱きとられた。
そのまま月城に抱かれ寝室に移動し、いつもならそのまま丁寧に清められ、夜着を着せられて寝かされるのだが、その日は違った。
褥に寝かされるや否や、月城はそのまま再び、暁を激しく抱いたのだ。
朦朧とする意識の中、全く硬度も熱量も衰えてはいない月城の牡が柔らかく解けている花蕾に浸入するのを感じ、美しい眉根を寄せた。
「…んんっ…も…むり…くるし…い…」
「…まだです…まだ貴方が欲しい…欲しくてたまらない…お許しください…!」
苦しげに息を吐きながら、暁の身体の奥底まで牡を挿入しようとする月城の艶めいた表情を下から見つめ、暁は甘い溜息を吐いた。
…月城が…僕をまだ欲しがってくれている…
「…うれし…い…」
再び暁の体内が月城でみっちりと満たされる。
暁の美しい眦から水晶のような涙が零れた。
月城の唇が愛おしげに涙を吸い取る。
「…貴方は…なんて可愛い方だ…」
月城の言葉は全てが嬉しい。
宝物のように聞こえる。
うつろな意識のまま恍惚として、暁は月城に全てを委ねる。

暁は先ほどの性交で体力を使いきってしまい、まるで力が入らない。
だからこそ人形のように力無く横たわる暁を情熱的に犯す月城は、倒錯じみた色香を醸し出していた。
月城は半ば眠っているような無防備でいたいけな美しい青年に性交を強いている己れの様に激しく欲情した。
夢の中で抱かれているような現実離れした美しい暁を抱きながら、男は飽くことなくその身体を貪った。
正常位で一度極めさせたそののち、暁に獣の体位を取らせる。
もはや意識の欠片もない美しい人形のような暁を、組み敷き、荒々しい抽送を繰り返す。
この類稀なる美しく淫らな青年との性交は麻薬のように月城を酔わせ、絡め取る。
暁に対する妄執じみた己れの執着に空恐ろしくなる。
…それと同時に肉欲に勝る暁の心への傾倒を感じ…月城はそれを振り払うように、暁を掻き抱いた。

そしてさながら暁を孕ませるかのように、低く呻きながら熱く蕩けるような淫肉の中へと、男の牡液を何度も放ったのだった。


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