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暁の星と月
第3章 暁の天の河
暁はおずおずと、大紋の夜着の下…下腹部に手を伸ばす。
引き締まった筋肉に覆われた身体…。
自分の華奢なほっそりとした身体とは全く異なる身体だ。
大紋は着痩せするタイプなのか、スーツ姿は細身なのに裸の身体は筋肉質で男性美溢れるものだった。

大紋が熱く見つめる中で、暁は伏し目がちにそっと鼠蹊部に触れる。
…春馬さん…下着を着けていないんだ…。
自分の頬が熱くなるのが分かる。
手に触れた夏草を思わせる雄々しい茂み…
その下には、自分と同じものなのに全く異なる熱く硬い雄蕊があった。

「…あ…っ…」
その熱さと質量と大きさに、暁は思わず声を上げる。
「…どうしたの…?」
大紋が暁の緊張を解すように、髪をかきあげながら白いうなじにキスをする。
「…だって…春馬さんの…すごく大き…んっ…」
耐えきれないように暁の可憐な唇を奪う。
「…全く…君はタチが悪いな…計算なしで男を骨抜きにする…!」
「…んっ…ひど…い…」
思いも寄らぬことで責められた気がして、暁は涙ぐむ。
そんな暁が可愛くてならないように大紋は強く抱きしめる。
「…それくらい君に夢中なんだ…続けて…」
甘い声で促され、暁は遠慮勝ちに大紋の雄蕊を握りしめる。
大紋が低く呻くような声を上げた。
「…君の手は華奢だな…この綺麗な手が僕のものを握りしめているかと思うと…その背徳さにぞくぞくするよ…。…まだ17歳の君に…いけないことをしている悪い男になった気分だ…」
暁のもう片方の手を取り、愛しげにキスを落とす。
普段、紳士の大紋が豹変したかのように淫らなことを囁くのを聞き、暁の呼吸も次第に荒くなる。
「…続けて、暁…。もう少し力を入れて…そう…上手だよ…」
暁は自慰を殆どしたことがない、
だから、自分の乏しい経験を照らし合わせ、大紋の砲身を愛撫するしかなかったが、それでも彼は満足のようだった。
暁の手の動きに合わせて、大紋の形の良い眉根が寄せられ、耐えるように瞼が閉じられる。
理知的で端正な顔に成熟した男の色気が漂い始める。
暁は自分の身体の奥底に種火のような焔を感じ始めた。

ふと、兄の美しい顔が脳裏をよぎる。
…兄さんも…こんな顔をするのかな…。

淫靡な行為の最中に、兄のことを考えてしまった罪深さと大紋への裏切りめいた済まなさを同時に感じて、暁は慌てて首を振り、兄の面影を消すように自分から大紋に激しく唇を求める。


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