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第8章 お義兄さんの好きにして

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「んっまそう！！
いただきまーす！」

出来立てで湯気のたつオムライスに、勢いよくスプーンをさして、口いっぱいに頬張る旦那

「ﾊﾌｩーアﾁｯ..フッうっまい！」

熱いのに慌てて食べる旦那が可愛くて、思わず見とれてしまう

「蘭ちゃんのオムライスは、本当に旨いですねー」
ニコッと笑って頭を撫でてくれた

「あっ.....りがと」

「唐揚げも...うめー！」

「そっそう？！
今日はニンニクを少し多めにしてみたの！」

「....へぇ
..おっ！
マカロニサラダがまた格別だなぁ
蘭のにはﾂﾅが入ってるだろ？
すげー合うよ」

「......ぁりがとう
何か......そんなに誉められたら....照れちゃうよ」

......そして、なんか怪しいよ

「いやいや本当、蘭....料理旨くなったな」

「........そっそう？」

....絶対、なんかある

「....これなら、大丈夫だな！」

１人で頷きながら納得する旦那

「........？」

「..........兄貴の事
宜しく！」

「....兄貴？
って、お義兄さん！？」

「来週、出張でこっちに来るんだけど
ホテルとれなかったらしくて」

「....うん」

........ほらきたー
確実に、嫌な予感しかしない

「....で、うちに泊まる事になった！！」

「....うち？......って、ぇえーー！！」

「たった２日間だけだから」

「.....ふっ２日間もーー！？」

「......悪いけど蘭、宜しく頼むよ」
両手を合わせて拝むように言う

「........わ..かった」

......ダメだなんて言えるわけないよね
はぁーでも、苦手なんだよね
お義兄さん

「言っとくけど、蘭？」

「...ん？」

神妙な表情をする旦那に、胸がざわついた