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契約的束縛・誘惑なる秘密
第7章 ミュンヘン-過去の遺恨

昔‥‥第2時大戦時代、私はこの男に1つの研究を依頼した事がある‥
私の血と精子で子供が作れないか?
好奇心と気紛れ、私にはその程度で期待はしていなかった。
実際に最終的に回って来た報告には、1例も成功はしなかったと回答されてあったが、事実は少し違うよう。
「君の血だよ‥‥
確かにそのままでは拒絶反応が強く成功する事は無かったが、血を薄め研究目標を1つに絞れば多大な効果を発揮し出した‥
この姿もその1つ、私は若いまま歳を取らない‥‥これが研究成果」
「・・私の意図とは外れる事・・」
「世界的大発見だと思わんかね?
保つ若さ、強靭な肉体、どちらも権力者には喉から手が出る程欲しいもの‥
残党の私が研究を続けられたのもそのせい、これを欲しがる権力者は山と居る、そして実験体にも困らん」
「・・醜悪・・
私にはそう見えます、そして貴方は若さを取り何を得ました?
不老長寿は夢だからこそ意味がある」
「何を?
この天才的頭脳を永遠に使うという特権だよ、私のような者こそが世界を変える、私の息が掛かった人間に敵う人間などそうは居ない、そうだろう?」
「・・・・・」
私の気紛れが、この狂気の医者の研究に拍車を掛けたと言うのなら、私自身が手を下すべき‥
時代に合わない者など必要無い。

