この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛・誘惑なる秘密
第7章 ミュンヘン-過去の遺恨
逃げられた男を、本当は追い掛けたい事に気付いてる‥
だけど私が居るから追い掛けるのを止めた、それに本郷さん達も追い付いて来ているし。
今の仁科さんは守る事を考え、攻撃の手を緩める事が多くなった‥
それが悪いとは思わない、守る事も大切‥‥でもね今は私も守れるんだよ仁科さん?
「‥‥見過ごすには少し事が大き過ぎます、ですが‥‥もう美波と呼んで良いですかね‥‥
これの原因を作ってしまったのは私なんです、過去の私がやってしまった事‥
それでも今の私は美波を守っていたいんです、大切な女性を自分の手で守りたい‥‥私も男ですから」
「私のせいで縛られないで仁科さん‥
仁科さんの気持ちは私が一番分かっているから、だからこそ私のせいで立ち止まってはダメ、そんなの仁科さんらしくない」
「‥‥怒りより愛情の方が勝るんですよ、今の私は‥‥
それよりも、あの男は美波をも狙う‥‥私の弱点として‥‥
少し考える時間を下さい、一番良い方向性を見付けます」
「分かりました、仁科さんの判断は正確だもの」
「‥‥‥その割にはミスってばかりですが‥‥‥」
本郷さんと宮野さんに、この惨状を見られ無いようにと、仁科さんは私の手を引いて公園からは出たよ。
この一件が私達を惑わす‥‥
みんなを巻き込んで他の人も巻き込んで、あんな大事になるなんて私や仁科さんでも気が付いていなかった。