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契約的束縛・誘惑なる秘密
第7章 ミュンヘン-過去の遺恨



啄むようなキスの繰り返しから、私の唇を丁寧に舌でなぞる本郷さんの仕草、思わず唇を開いたらスルッと本郷さんの舌が忍び込んで来た。



「‥‥‥んっ‥‥本郷‥‥さん‥‥‥」


「チュッ‥‥じゅるっ‥‥‥」


何も言わず、ただお互いの唇を舌を確め合い、キスはより一層深くなっていく‥
大きな本郷さんの舌が私の舌を絡み取り、それでもまだ足りなそうに口内の奥に伸びて来る舌。


そんな本郷さんの舌の中で、必死に本郷さんを感じようと私の舌も動く‥
激しくは無いけれど、求めてやまないと言わんばかりのキス‥‥つい夢中になってしまうと思いきや‥‥‥



「んんっ‥‥‥ああーっお鍋!?」


「ん?
ああ忘れていた」


揃って苦笑いをしながらも、本郷さんは片腕で私を抱き締めながら躰を捻り、吹き零れるコンロの火を止めてくれた‥
料理中に何をやってるのよ私達。



「すまん、止まりそうも無い」


「・・えっ?・・きゃっっ!!」


すまなそうに謝り、首筋に唇を這わせたと思ったら、本郷さんにヒョイと抱き上げられてしまった私‥
ほ‥‥本郷さん料理は!?



「相変わらず美波の躰は軽いな」


「軽く無いです‥‥」


そのまま料理など無かったようにリビングを歩く本郷さん、そして連れて来られたのは、本郷さんに割り当てられた部屋の中。


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