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契約的束縛・誘惑なる秘密
第9章 香港ーまさかの出逢い
「俺達が助けなかったら、躰どころか命まで無かったんだぜ?
だとしたら躰くらい良いじゃねぇか、な、姉ちゃん?」
「姉ちゃん‥‥
ちゃんと名前くらいあります!」
「あー悪りぃ悪りぃ‥‥
俺はイン・ウードウ、呼びにくいから皆ウードゥと呼ぶ、姉ちゃんは?」
「また姉ちゃん‥‥
私は‥‥サザンクロス‥‥」
「は?
名前かそれ??」
この姿で本名なんて言える訳も無く、だからといってシルバー・クルスの名は名乗れない‥
だからサザンクロスの一点張り、これは仕方が無いとは思う。
「サザンクロス‥‥英語読みな‥
此方で言えばナンシーズシンか、字で書けば南十字星」
後ろに居るロンチャンという人が、私の名前を中国語で説明してくれるけど、いまいちピンと来ないのは何故?
(そう‥‥サザンクロスというのは、仁科さんが付けてくれた名前だから‥‥)
『南十字星‥‥サザンクロス‥‥
もしくはシルバー・クルスなんてどうですか?』
この姿に一番最初に変化した時に、仁科さんが言った言葉‥
だから外に出る時はサザンクロスという名前にしたの、合っているかなと。
「ナンシーズシン、長くて面倒だなそれ‥
おしっ、ナンシーちゃんでどうだ?
今は愛称が流行っているからなぁ」
「‥‥‥は?
私の名前はサザンクロスです、一々中国語に直さないで!!」