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契約的束縛・誘惑なる秘密
第11章 香港ー裏社会という場所
スマホを切って多少の溜め息‥
トラブルの方は、本郷さんが抑えたようですが、肝心の方は全く不明のまま。
そしてイェンフゥイ捜索も平行線‥
あの残されたファイルから、ツインドラゴンの拠点をしらみ潰し的に当たってというか、ついでなので潰して歩いているが、今だ当たらず。
何故此処まで時間が掛かる?
やはり少しは私の性格を知っているヨーゼフ・メンゲレが関わっているのだろうか??
「‥‥‥仁科さん?」
「‥‥中々上手く行きませんね美波」
「地道にやるしか無いと思う‥
ドイツでの事も、香港での事も、普通は簡単に片付かないと思います‥‥だからそんなに考えないで」
不安そうな美波の瞳‥‥
ああ私が動く事で、美波をこんなにも不安にさせてしまっている、バカですね私も、何が一番大切か、それを軽く忘れてしまうなど。
「すみません‥‥
美波の言う通りです、焦っているんですかね私は‥‥早く4人で日本に行きたいと‥‥」
「気持ちは分かるよ、でもね今日本に行っても何も出来ないでしょう?
問題をしっかり解決しないと、日本に戻っても‥‥‥」
「分かっています‥
だからこそ解決しなくてはいけません、ですがそれで美波の負担になるのは嫌ですよ私は」
抱き締めれば素直に身を任せてくれる美波、それに甘えて私は暫くの間、美波を抱き締めていた。