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契約的束縛・誘惑なる秘密
第11章 香港ー裏社会という場所
悪態を吐いた瞬間、下っぱが私に向かい襲い掛かる!
「カイザー様の前に俺達が殺してやらぁーー!!」
「雑魚に用などありません」
金属バットのような棒を持った男を軽々かわし、擦れ違いざまに拳で一撃‥
それに釣られて次々と襲い掛かる雑魚を、全て一撃で伸してしまった。
(昔の私でしたら‥‥殺していたんでしょう‥‥躊躇いも無く無慈悲に‥‥)
でも今は怪我はさせても殺さず、それは美波の為‥
人の死に悲しみを持つ美波に、私が簡単に人を殺したと知れば、止めないでしょうが不安な顔をさせてしまう‥‥今でも不安そうだというのに。
だからこそ敢えての手加減‥‥
私としても無作為に殺す気は無い、そう思えるようになったのは何時の頃か‥
‥‥私の事など別にいい。
「・・残るは貴方1人・・
もう一度聞きます、イェンフゥイは何処です?」
「知らんっ!
もし知っていても、貴様などに教えるものか!!」
「私は構いませんよ?
口を開かなくても、直接記憶に聞きますので‥‥」
「!?」
後ずさる男を蹴り1つで簡単に抑え、耳元から首筋に向かい手で触れる‥
そうすれば私の力で、男の記憶を見る事が出来‥‥だが‥‥
「‥‥‥ハズレですか‥‥‥
イェンフゥイどころか、カイザーの顔すら知らないとは‥‥‥」