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契約的束縛・誘惑なる秘密
第3章 男達との再会ー本郷ー
「これ‥‥本郷宛よ‥‥
何故これが貴方の元に来るのか‥
何故本部が本郷を知っているの??」
ジルドが俺に差し出したのは1通の手紙、裏印には上下十字架‥‥つまり本部からの正式な手紙‥
それもわざわざタンザニア支部を通して俺に来た。
「・・・中を確認しても?」
「勿論、本郷貴方以外が開封すれば、こちらが罰せられる、それくらいは分かるでしょう」
「・・・ああ・・・」
幾ら中央と本部は別と言っているが、全ての権限は本部が上‥
そんな本部から直接来た手紙を勝手に開封したと知られれば、中央と本部どちらからも手が回る事になってしまう。
ジルドとて支部長、そんなリスクは犯さないだろうな。
「・・・・・」
印を切り開封し中身を確認すれば、入っていたのはまず航空チケット‥
それにメッセージカードと、紙に包んである硬い物が1つ入っていた。
『先ずはドイツで合流
宮野にも同じ手紙を送っています』
メッセージカードには日本語でそう書かれている、そしてこの文字の主を俺は知っている、報告書という事で散々見ていた。
「そうか‥‥先ずはドイツ‥‥
あいつらしいんだろう」
思わず出た久しぶりの日本語‥
仁科は先ず自分のテリトリーであるドイツに、全員を集める気でいるらしい。