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契約的束縛・誘惑なる秘密
第12章 香港ー記憶の彼方



「今日は1人なんですか?」


「あ?
はぐれたんだ地下クラブでな、それで当てもなく歩いていたら、見付けた訳‥
にしても偶然ってあるもんだ」


「本当ーっに偶然!」


なんで考えていたら出逢うのよ‥
個人的に逢いたく無い人ナンバーワンなのにもう!



「おいおい、まだこの間の事怒っているのかよ」


「当たり前です!」


「良い女は早いうちに口説くもんだ」


何それ??
もう呆れるより脱力感いっぱい、私の人生それとなく色々あったけど、こんな人は初めて‥
香港の人って、みんなこうして手が早い?



「・・・なあ・・・」


「な‥‥何??」


「それテイクアウトだろ、飯食って無いのか?」


「えっ?
ああ‥‥今日は早めに入れと言われていたから、夕食抜きだった」


「テイクアウトじゃ不味い不味い、香港の外から来たんだろ、旨い店教えてやるよ」


「へっ?
えぇーーー!?」


いきなり手を掴まれて強引に歩き出しちゃった、あの‥‥私の意思は!?



∞∞∞∞∞


連れて来られたのは、同じ九龍の男人街のかなり奥、こんな場所に屋台とは思ったよ、でも意外に良い匂いがするの。



「観光客より地元向けだ、その代わり味は保証してやるぜ?」


「‥‥‥はあ‥‥‥」


最早私は抵抗する意思も無し、ウードゥ‥‥さんに誘われ、大人しくテーブルに座った。


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