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契約的束縛・誘惑なる秘密
第12章 香港ー記憶の彼方
「貴様‥‥金の調教師のオマケじゃなかったのかっ!?」
「勝手に勘違いしただけでしょう?
知ってる?血は盟主の好物だって‥
そうね‥‥先ずは私にすら勝てないこの腕から‥‥」
シュンっと風を切る音が、私とロウレンの中間を通り過ぎる‥
勿論風の力を使ったのは私、仁科さん得意の風の鎌鼬を‥‥
「・・・・う"あぁぁぁーー!?」
「くすっ‥‥
先ずは腕1つ‥‥‥」
掴んでいた拳、その片方の腕を切り落とし、私の手に残る腕を無造作に投げ捨てる、だって必要無いもの。
「‥‥美味しく無さそうな血、餌にすらならないわ‥‥
残る道は1つ、私の為に貴方が死ぬ事‥‥‥Cross selsの頂点である盟主に楯突いたんですものね‥‥くすっ‥‥」
「め‥‥盟主!?」
「血も躰も要らない、だから死んで?
貴方もカイザーも、ツインドラゴン全て‥‥」
もう一度、風の力を纏い手を振れば、ロウレンの躰は無数の鎌鼬に切り刻まれ、命の炎がほら‥‥弱くなって消えていくの‥‥‥
でもまだよ、私と仁科さんの邪魔をするカイザーも消さないとダメ。
だから今度は私から動く、このロウレンからカイザーの記憶を探る為‥‥
生きていても死んでも構わない、人間が持つ記憶なんだから。