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契約的束縛・誘惑なる秘密
第16章 香港ー前途多難
ヂャン・ミングイはスマホを取り出し、多分に磐田に電話を掛ける‥
それにしても私の力を知っている磐田嗣、果たして私と話し、どういう態度を取るか予想が付きませんね‥‥はあ‥‥
「"‥‥‥ああ、夕方話した通りなんだが、聞いていたのと少し違う‥‥‥いや、それは自分で確めて欲しい、俺では分からないだ"」
多少困っているような日本語、上杉組を壊滅させたのは仁科悠人であり、今目の前に居るコンラート・ゼクスでは無い‥
この辺りの言い訳はどうしましょうかね?
「・・・変わってくれだと、後は自分で何とかしてくれ」
「繋げて頂ければ十分です、ヂャン・ミングイ?」
「そうか、ほらよ」
スマホを受け取り、私が直接磐田と会話‥
声だけで姿は見えないんです、何とかなるでしょう。
「‥‥久し振りですね、貴方に取れば聴きたくない声だとは思いますが」
『その話し方、やはり仁科本人か‥
あれから日本で話を聞かんと思っていたが、海外逃亡していたとはな道理で聞かん訳だ‥
それで何故俺だ?
はっきり言えば、お前と関わるのは勘弁して欲しいぜ、命が幾らあっても足りねぇ』
「生きているでしょう、"リークした奴にまで手を出すな"‥‥多少手元は狂いましたが、主催の言い分は聞いています」
『??
そういえば櫻澤はどうした?
こんな時は櫻澤が話を付けて来るんじゃねえか??』
「それですか‥‥」
皆を気遣って私の方が控え室から移動、あまり主催の話は耳に入れたくは無いです。