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契約的束縛・誘惑なる秘密
第17章 日本ー漸くの下準備という受難
車から降り、見える綺麗な芝生に澄んだ河、そんな日本らしい景色を眺める事数十分、私が停めた車の隣に1台の高級車が横付けされ、中から私の見た目より少し年上ぽい男性が現れ、私の隣に立つ。
「‥‥久し振りだ、本当に日本に来るとは思わなかった」
「嘘は言いませんよ、そしてまた会うとも言いました‥‥‥小鳥游(タカシナ)さん?」
彼は小鳥游雲母(タカシナ キラ)、日本でも5本の指に数えられる複合企業Face社、その社長令嬢に婿入りし、その確かな経営手腕で今や社長の右腕とまで呼ばれる人物。
偶然ですが、ドイツに新婚旅行に来た時に、美波と小鳥游の奥様が意気投合し、数日一緒に行動‥
その時、奥様が中央無階級の、日本人狩りに巻き込まれるという事件が勃発、それを助け出したのが私と美波。
万が一の為に日本に居た本部の人材を投入し、捕まり顔が知れた危険性のある奥様の身辺警護をしている‥‥という経緯があります。
「あれから何も無いようで良かったです」
「‥‥外人が2人、うちのに付いていたな‥‥
敵という雰囲気は無い、だとすれば仁科あんたが付けた護衛‥‥だろ?」
「意外にバレていますね‥‥
ええ、私が手配しました、奥様に危険が及ばないように‥
実際のところ、過ぎたる取り越し苦労とも言えなくも無いですが、海外から日本に入っている輩も多いのもまた確か」