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契約的束縛・誘惑なる秘密
第17章 日本ー漸くの下準備という受難
「だけど‥‥そんな仁科は美波推し‥
俺簡単に頷いたけどさ、本当に美波で良いのかな?
美波もかなり困っているし‥‥」
宮野の操作していた手を止めて思案顔、俺達全員この事に対して答えなんて出ていない‥
仁科の言い分も分かる、俺達3人が均等の方がやりやすい、だがな仁科は盟主だ、それを加味すれば仁科が采配を振るう事に何の問題も無い。
「何故急にあんな事を言い出したんだろうな仁科は‥‥」
「なんでなんだろうなあ‥‥
でもさ仁科の言いたい事も少しは分かるんだよ俺、美波って不自然なほどに正解の道を選ぶってやつ‥
香港で少しだけ思った、運と人に恵まれてるんだ美波は、あの雑多の中から情報屋の屋台を見付けて、堅物そうなオッチャンを動かしちまっただろ?」
「あれには俺も驚いたが、それだけで判断するのは酷というもんだ」
「‥‥本当にそれだけ??
美波と仁科には、俺と本郷さんが知らない1年以上の間があるんだし、その間にも何かあったんじゃないかって俺は思う」
「それを言われるとキツいな」
1年以上の間、美波は仁科と行動を共にし、盟主としての知識と力を手に入れている‥‥らしい‥
正解な事は分からん、これはルークからの話。
だが盟主は力も知識も共有する、こうも言っていなかったか?
とすれば、今の美波は仁科とさほど変わらず‥‥だから仁科はあんな提案をした?