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契約的束縛・誘惑なる秘密
第17章 日本ー漸くの下準備という受難
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仁科さんがあんな提案をしてから、私は仁科さんとあまり話していない‥
私がと言われ戸惑ったのは確か、だって誰かに命令するなんて、私には出来そうに無いもの。
「‥‥どうして‥‥仁科さん‥‥」
急にそんな事を言われてもムリ‥
私は本郷さんも、宮野さんも、仁科さんも、そしてルークとも対等に付き合いたいのに、私が言って皆を動かす‥‥これって少し違うと思う。
「でも、それを言うと仁科さんも同じ‥‥」
今は率先して動いているけれど、仁科さんはずっと対等の立場を崩してはいなかった‥
櫻澤さんが居たという前提だけど、普通に調教師をして、そこから外れる事は無く、みんなと仲良くしてた‥‥私が来るまでは。
「私が悪いのかな?
色んな原因を作ったのは私」
最初は偶然だったかも知れない‥
だけど本気になった仁科さんは、隠していた力を解放し、私に願いという形で私を盟主にし、私の為と人間をその手に掛けた、此処までは私が調教者だった頃の話。
でもね、もし私と仁科さんが出逢わなかったら?
多分だけど、仁科さんはずっと力を隠したまま調教師をしていたと思う‥
仁科さんに取って、本郷さん達は大切な仲間、私が居なければトラブルも無く、今でも日本で調教師をしていたんじゃないか、そう思えてならない。