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契約的束縛・誘惑なる秘密
第17章 日本ー漸くの下準備という受難
(上杉組の事も、櫻澤さんが襲われたのも私が居たから‥‥やっぱり原因は私なんだよね)
櫻澤さんと一緒に上杉組に行ったのが発端、そこから私が上杉組に捕まり、仁科さんが暴走し、櫻澤さんが襲われ拳銃で撃たれ‥‥
だった2日間の出来事、でも全て消えた2日間。
『俺のところに、新しく女調教師が入ったと噂になってる』
上杉組に行く直前に櫻澤さんに言われた言葉、そして言葉を裏付けるように東条海里に目を付けられ、私がターゲットになってしまったという。
もしそんな噂が立たなかったら、危うい均衡でも東条海里と何とかやっていたんじゃないか?
考えれば考えるほど、私という存在が悲しくなって来る。
それなのに、私がみんなを束ねる訳にはいかないじゃない、私のせいでバラバラになってしまったのに、もし私がなんて事になったら、またみんなを危険し晒してしまうかも‥‥そう考えただけで嫌なの。
「‥‥幾ら力があっても知識があっても、そんなのは嫌、私が一番のお荷物だもの‥‥
纏めるんだったら仁科さんで良いじゃない、命令慣れしている仁科さんで‥‥」
本当は嫌‥‥心の何処かでは分かってはいる、仁科さんがそう望んでいない事も‥
でも私より頼りになるのは仁科さんの方でしょう?