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契約的束縛・誘惑なる秘密
第18章 日本ー山口で語る美波の過去
「熱心‥‥そうですね‥‥
昔の日本‥‥ずっとこの様な感じだったんですか?」
「???
それは町並み?
江戸時代はこんな感じだったと思いますが、その前はもっと簡素だとは‥‥
確か城は安土桃山時代が始まりだと‥‥‥うーん、もう少し歴史の勉強をしておけば良かった」
「安土桃山‥‥今から5~600年は前、その前が平安時代でしたか?
それが1000年前なんですね」
「‥‥‥‥‥
平安時代の建物は京都や奈良に残っている筈です、でもどうして‥‥聞いちゃダメかな?」
1000年、それは仁科さんが生きて来た長い年月、それを考えているの?
穏やかな顔をしているけれど、瞳は寂しそう、仁科さんまた何か考えている。
「ダメでは‥‥‥
ただ父が見ていた日本というのは、こんな感じだったのかと思ったまでの話‥‥
今と全く違う日本、私は話だけ聞いた事がありました、全然違うんですよ面白いですね歴史の移り変わりは」
そう言って仁科さんは私に話してくれる‥
当時仁科さんのおとうさんは、国からの命令で唐‥‥今で言う中国に派遣される船に乗り、もう少しで中国という場所で遭難。
流れ着いたのはインドで、その後は目的も無く旅をし、最終的に辿り着いたのがヨーロッパ、そこで仁科さんのお母さんと出逢い、私のように血の盟約で稀少種になり盟主になった。