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契約的束縛・誘惑なる秘密
第20章 日本ー因果応報
「‥‥ええ‥‥
私も似たような感覚ですので、本当に人の事は言えませんね美波?」
「仁科さんと話して、少し安心した‥‥かな??」
「ただ"居た"それだけで十分なんです、私は居ないと思っていた父の血筋、美波は居ないと思っていた親や縁者、それが"居た"と分かっただけ儲けもの」
「儲けものって‥‥‥くすっ‥‥‥」
「ああ‥‥漸く笑ってくれましたね美波」
触れている頬を優しく撫でれば、やっと私の方へと振り向いてくれる、その瞳が私を捕らえてくれる‥
愛しいが故に、美波の悲しい顔は見たくないんです。
「やはり美波は笑顔の方が似合います」
「結局は甘いんだから仁科さんは‥‥もう!」
「甘くて結構、そして今のままの美波で良いんです私は‥‥
そんな美波だからこそ、私は美波を愛したんですよ?」
「良いの?
仁科さんの負担になる事ばかりする私なのに??」
「負担になると言うのであれば、喜んで負担されます」
「‥‥何だか言い方が変」
「そうですか?
日本語間違いましたかね??」
「くすくす‥‥
そうじゃないよ、でもありがとう仁科さん」
「??
美波の為でしたら幾らでも‥‥」
手で触れているだけでは足りず、フワリと抱き締めれば、美波は私に身を委ねてくれる、それがどれほど嬉しい事でしょうか。
そう思っても、意外なところに伏兵ありでしたが。