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契約的束縛・誘惑なる秘密
第20章 日本ー因果応報
「そんなもん?」
「そんなもんだ」
「ずっと本郷さんにお任せコースだったからな――俺ちょっと分からねぇ‥‥
で、歩いている時に美波と仁科見なかった?」
これだけ歩いても、美波と仁科が見付からないんだ、ほら仁科って隠れるのが上手そうだし、でも美波はどうして見付からないんだろ??
「見ていないな‥‥
仁科だと捜索範囲が広くなるぞ、2階や屋根の上でも自由自在だ」
「それ美波にも言えてるし――!
あ――何処行ったんだよ2人はぁ――!!」
「‥‥美波か‥‥
色々悩んでいたようだし、本当に人気の無い場所に居るかも知れん」
「さっきの話?
美波めっちゃ困っていたじゃん‥‥
でもさ周防老が美波のじいさんって、世の中怖いというか世間は狭いというか‥‥」
流石にこれは誰も予想していなかったよな、だって美波自身もいきなり祖父だとか言われて良い顔していなかったし‥‥
俺、あれがじいさんだと言われたら、思いっきり引くとは思う。
「世間は狭いか‥‥全くだ‥‥
暴力団の元締が祖父、だから美波は養護施設に預けられたのか、他に理由があったのか、どちらにせよ美波に取って良い話では無いらしい」
「だよなぁ‥‥あんな態度の美波を初めて見たくらいだもん俺も‥
誰にでも気楽に話してくれるのが美波だと思っていたのに、この話だけは別みたいだった」