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契約的束縛・誘惑なる秘密
第5章 ドイツー少しの安らぎー



車は上へ‥‥感覚的には居城の方向に向かっているようだ‥
それなりに時間は掛かったが、歩く事無く目的の場所には辿り着けるらしい、そんな事を思っていたら行き止まりらしい場所で車は止まった。



「此処からは歩きになります‥
この道を真っ直ぐ行けば居城、どうぞごゆるりと‥‥」


「??
ミハエルあんたは?」


「これ以上先には行けない‥
居城は階級がある方のみ入れる神聖な場所、私は此処まで2人を連れて来るのが命で、私の命はこれで終わり」


「「・・・・・」」


だからあれほどピアスと言ったのか‥
ピアスをしていなければ、此処から先に進めないが為に。



「・・行くか宮野・・」


「うん本郷さん」


荷物を持って歩き出せば、すぐに回りの景色が変わる‥
近代風の壁から、城独特の石作りで薄暗い壁になり、1本道を真っ直ぐ歩き切ったところで広いエントランス風の場所に出た。



「・・これが居城??」


「そうらしい」


「見た感じ古いけど普通の城じゃん」


「だから俺に聞かれても困るぞ、俺だって初めての場所だからな」


「そして俺達また迷子?」


「それを言うなよ宮野」


こんな場所に説明なんてある訳がなく、多少途方に暮れていたら‥
遠くから走る足音が聞こえて来て、こっちに一直線に向かっているらしい。


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