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契約的束縛・誘惑なる秘密
第23章 香港ー再びの二首龍
「で、何処に行きたいんだ?」
「んー、ちょっと待って、今買った観光マップ確認中」
CLUBを出て表通りまで来た後、手短な店に寄り香港島の観光マップを入手。
宮野はそれを見て思案中という訳だ。
「香港と言えばさ、百万ドルの夜景なんて有名だしー
ビクトリアパークが良いかなぁ、それともジャンボキングダムで豪華な食事。
ほら、ずっと下町グルメだったじゃん?
あれも凄く美味しかったけど、豪華な食事ってのにも惹かれるなぁ俺」
「その言い方は夜景より飯か。それで良いぞ、行き方は?」
「この場所からなら、ちょっと歩けば送迎船に乗れるって!」
「決まりだな。
たまに豪華料理も良いもんだ」
ラスベガスだった宮野はともかく、タンザニアだった俺は豪華料理とは少々無縁に近かったんだ、こんな時くらい贅沢をしてもバチは当たるまい。
外を歩くにあたり、黒服はネクタイを外し気軽な観光客風には見せかけてはいる。
だが一つ忘れていた。
服装はどうにかなるが、耳のピアスの事を。
ピアスをしてまだ日が浅い俺達は、こんな時のような場合が慣れていない。
……此はまあ、後々考えるようになる話だな。
今は目先の香港で最も有名店ジャンボキングダムで食事をする方に夢中。
宮野も俺もだな。
専用の船着き場から送迎船に乗れば、直ぐに見える軍艦か豪華客船のような外観。
如何にも香港らしく、赤や黄色の原色に包まれた、俺でもテレビで見た事くらいはある観光名所。