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契約的束縛・誘惑なる秘密
第5章 ドイツー少しの安らぎー
地下遺跡とは言うけれど、今居る城の方が遺跡の上に建っているのが正解、だから城から直接地下に行けるんだよ。
その中でも遺物の間というのは儀式的空間で、普段は人は殆ど居ないけど今日は人でいっぱい‥
だからこれを避ける為にも、私達は遺物の間の上の方、テラスのように突き出た部分から下を眺める事にした。
「これが遺跡か?」
「色々模様が彫られた壁じゃん」
「んーそれを言われると何とも‥
でもね仁科さんが触れると力を発揮してくれる、此処に来る人達もそれが目的」
私達からは全員後ろ姿、右側には黒色のローブを着て膝ま付くCross selsの賢人達‥
左側には黒色のスーツで統一されたアメリカ大頭領一行、その一番手前で唯一白色のローブを着て立っているのが仁科さん。
「あれが仁科か?」
「うん、盟主だけは白いローブ、後は全員黒色が通例なんだって」
「Cross selsって黒色が基本だもんな」
「こんな儀式の時じゃなければ多少は色はあるんだけど、今日は正式だから‥
ほら壁が光るよ本郷さん宮野さん」
仁科さんが両手を広げ壁に軽く触れれば、遺跡の壁が淡く金色に光出す‥
これが奇跡、人はこれを見て願いが受け入れられると信じていると、仁科さんは言っていた。