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契約的束縛・誘惑なる秘密
第26章 香港ー盟主と皇帝

「九龍だったら、前に使っていたツインドラゴンのCLUB廃墟が幾つかある。小さいものを入れると無数……回転が早いんだ、直ぐに拠点を移し変えるんでな」
「ユウウンという人物が動く場合、配下は何れくらい動きますかヂャン・ミングイ?」
「正確には分からんが、ソウ・ユウウンは短気で派手好きという噂がある。派手好きとなると、それなりの数を揃えないか?」
「……なるほど」

ミングイの話からして、ユウウンがやりそうなのは前者。九龍数ヵ所であればルークも探しやすいでしょう。もし外れたら他を探す、これが一番有効性が高いようです。

「その廃墟の位置を正確に分かりますか?」
「あ、あぁ。五ヶ所ほどだから、覚えてはいる」
「ではスマホで地図を出しますので、教えて下さい」

ポケットに入っているスマホを取り出し、九龍のマップ画面に変更。そこからミングイが指さし場所を示す。確かに密集して五ヶ所、これは探しやすいです。

「これで大丈夫です。ヂャン・ミングイ、貴方はこれからどうしますか? 店に戻ったとしても、またツインドラゴンに捕まる可能性は秘めています」
「そうだなぁ……。暫く身を隠すしかなさそうだ。ただし何処に身を隠せばいいのやら……中国は二首龍のテリトリー、簡単にはいかないだろう」
「手短で簡単な場所はありますよ?」
「??」
「Cross sels香港支部。あの場所は中々手が入りませんし、ツインドラゴンのスパイも居ません。ついでに厨房に立ってくれますと、サザンクロスが喜びます」
「……盲点だ……」

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