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契約的束縛・誘惑なる秘密
第27章 香港―苦痛とメモリー

なにか方法はないのか? 辺りを見回しても何もある訳がない、そうは分かっていても探しちまうんだ。

(……血? レンから流れたのか?)

肩から床に流れ、血溜まりになっている。ナイフは相当深く刺さっていた。……いや、それより何だ、この不快感は?

(血……一面の血溜まり……俺の夢……)

うなされ見るあの夢のように、流れる鮮血。どうしてあんな夢を見るのか、それすら分からないというのに、目の前で見る血溜まりに既視感を覚えるのは何故だ?

「……くっ!」
「ウードゥ!?」
「頭……いてぇ……」

考えようとすると襲う頭痛。考えるなと言わんばかりに、俺の頭痛は激しくなる。だが今ばかりは頭痛など構っていられん! 既視感の理由がどうしても知りたい!!

(どうして血溜まりに反応する?)

ズキズキと痛む中、無理にでも見つめる血溜まり。……その時、頭痛ではなく急に脇腹が痛み出した。

(なん……だ、これは?)

この痛み、俺は知っていないか? 脇腹を押さえ、俺は動いた……筈……。

「……!?」

急に思い出す手の中のピアス。十字のピアスはCross selsの象徴。階級を示すピアス。

(……何故俺がそんな事を知っているんだ?)


「クッッ……ア"アァー!」

サザンクロスの悲痛な叫びを聞きながら、俺は必死に考える。痛みなんざ意思で抑え込んでやるよ。それよりも、分かり掛けている俺の記憶が重要な気がする。……そう、重要なんだ、俺が失った記憶が今必要なんだ。どうしてもその思いが消えないんだよ!

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