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契約的束縛・誘惑なる秘密
第5章 ドイツー少しの安らぎー
「グリーンティな、素直に緑茶と言わんのがアメリカらしい」
「あるにはあったんだよ、美味しくは無かったけど」
「ラスベカスだったらあるか‥
俺は本当に日本以来なんだ、アフリカじゃ日本なんて殆ど知られていない、初めは中国人と間違われたな」
茶器を取り出し、一度白湯で温めてからお茶を注ぐ、当たり前の行動だった筈なのに、今こうしてやると物凄く懐かしく感じる。
遠い日本が懐かしいってか?
感傷なんか俺らしく無いとは思うが、仁科の話から考えて、まだまだ帰れないと思うと多少の里心は仕方が無いなこれは。
「うわぁ旨い!」
「どうやら日本産のしっかりした緑茶のようだ」
「この後味後味、これがグリーンティ‥‥あ違う緑茶だよなあー」
「ああ‥‥この場所で飲めるとは思わなかった、もしかしてワザとか?」
考えられる事は、美波がわざわざ取り寄せて此処に置いた、多分俺達が好むのを先読みして‥
美波だったらありえる、自分より他人の行動を良く見る美波、これも細やかな気遣い。